餃子などを販売する無人販売所の窃盗事件が連日報道されています。

昔から郊外で農家の方々が野菜を販売する無人販売所はありましたが、コロナ禍の中で餃子や肉類等々の無人販売所が都心にも急速に増えました。

皆様も利用されたことがあるかもしれませんが、窃盗被害の発生している販売所は、商品陳列を兼ねた冷蔵棚の中に商品が並べられ購入者はその棚から商品を選び出し、購入分の金額を料金箱に支払うスタイルの店舗がほとんどかと思います。
(もちろん監視カメラなどは設置されていますが)
しかし、このビジネススタイルは治安と道徳心が高く、販売者と購入者の間で無言の信頼関係が構築されている日本だから成り立つ仕組みだとつくづく感じていました。
連日の無人販売所での窃盗事件の報道を見る度に、日本の治安や道徳心の低下を嘆かわしく感じるのと反対に、窃盗が行われて当然の販売スタイルが事件報道されること自体が、まだまだ日本の治安や道徳心が高いことの現れなのかとも感じています。

私たちIT業界の人間としては、上記のような無人販売所より大手Eコマース会社の運営するデジタル無人店舗の方がイメージとして浮かんでしまいます。
デジタル無人店舗の一般的な仕組みとしては、店舗入店時に顔認証とスマホ専用アプリを入口ゲートにかざして入店し、店の中で利用者は商品棚から好きな商品を手に取って、出口ゲートを通過する際にスマホアプリ内で自動精算されるといったものですが、実際店舗内では複数のカメラやセンサー情報からAIが購入者の動きを確認すると同時に、陳列棚に組み込まれた赤外線や重量センサー等の情報も合わせて認識・解析し商品購入内容を判断する仕組みとなっています。

従来のコンビニの場合では3名程度のスタッフで運営しているものが、デジタル無人店舗では、バックヤードでの監視や商品補充・発注など行う1名のスタッフで運営が可能と言われているため人件費の大幅な削減が可能です。もちろん、各種カメラやセンサーなどの設備が必要なため、相当な初期コストが発生しますが、少子化により今後も労働者人口は減り続けることから人件費削減だけでなく、小売り現場の労働者不足解消という点からも デジタル無人店舗の普及は今後更に加速すると思われます。

また、デジタル無人店舗では、運営の性質上、利用者の行動を常時記録していることから この購買行動と利用者の年齢・性別なども組み合わせてデータ分析することで各種マーケティングへの活用といった副次効果もあります。

このようにデジタル無人店舗には、大きな期待がありますが
本当は初期投資も大幅に抑えられるだけではなく、販売者と購入者の間で無言の信頼関係が構築されている 料金箱による無人販売所が被害も無く成立する状況が理想ですね。

デジタル無人店舗ではありませんが
弊社でも、小売り店舗をご支援するソリューションを各種ご用意しております。
監視カメラ、防犯ゲート、防犯タグといったセキュリティー関係から、店舗運営で利用されるタブレットPOSやマルチ決済端末等々、新規店舗開設や運営形式の変更の際などには、是非お気軽にご相談ください。

以上